人事制度への不満の取り扱い方

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人事だからこそ看過できない社員の不満。

それは、

「この評価制度はよくない」
「人事制度に納得できない」

というものではないでしょうか。

社員から、人事制度に関する
不満を聞いた時、って
どうしたらいいのでしょうか?

今日は、
「社員から人事制度に関する不満を聞いた時」
に考えてみたい問いを
3つ、ご紹介したいと思います。

Q1. 誰が不満を感じているのか

まずしっかりと整理しておきたいのは
「誰が不満を感じているのか」
ということです。

そのために必要なのは

・誰が
・何について
・どんな言葉で
・誰に不満を言っているのか

ということ。

その事実をしっかり確認していくと

実は、特定の層に不満が溜まっていたとか
特定のポジションの人が課題を感じているとか

どういうポイントが見えてくることがあります。

「不満」がそのまま
「課題」ではないこともあるので

事実を積み上げて
実態を把握していくことが必要です。

人事の場合、
現場に話を聞かずに課題抽出するのは
仕事の性質上、かなり難しいので(特に若手には)

しっかり話を聞いて、
事実と件数を把握する、というステップを
踏んで進めていくことが大事だなと感じます。

Q2. 誰と誰の関係性に支障が出ているのか

考えておきたい2つ目の問いは
「誰と誰の関係性に支障が出ているのか」
です。

単に「不満がある」というのは
正直、気持ちの問題です。

それが組織としての課題になるのは
「周囲の人との関係性に支障が出るとき」。

今現在支障が出ているのか。
あるいは、これから支障が出そうなのか。

そこを把握することで、
「会社のどの部分が上手く動いていないのか?」
を把握していくことができるケースが多いです。

「誰が何を言っているのか」から
「それが組織にどう影響するのか」へ。

このつながりを読む力を
つけていくことは、
人事の仕事をしていく上でも、
とても大事だなと感じます。

Q3. 仕組みと個人、どちらに課題があるのか

考えたい3つ目の問い。

それは
「仕組みと個人、どちらに課題があるのか」
です。

これは、文章にすると
「それは大事だよね」
という感じかもしれませんが

実際に判別するのは
とても難しいです。

なぜかというと
たとえ個人に課題があったとしても

その本人は「自分の課題」だとは
言わないケースもあるからです。

また、逆に、組織に課題があったとしても
「個人の問題」として
片付けられてしまっていることも
ままあります。

だからこそ人事は、
俯瞰して、全体を見て
これを判別する必要があります。

社員にヒアリングした内容が
嘘だと言っているのではありませんよ。

社員の言っていることは
真実だと思いますが、
必ずしも、それが全てではない
ということです。

個人の視点と、組織の視点を
両方、考えてみること。

その経験が、思考力と判断力の
を育てていくのだと思います。

人事制度はコミュニケーションが基盤

最後にひとつ、
知っておいて欲しいのは

昨今「良い」とされる人事制度は

少なくとも上司、
場合によっては上司と部下両方が

高いコミュニケーション力を
持っていることを前提に
できているものが少なくない
ということです。

上司が適切に
部下とコミュニケーションを
とれていなかったり

部下同士、風通しよく
意見を言い合える関係性を
築けていないと

せっかく人事制度を整えても
あっという間に形骸化してしまうことが
多いんです。

なので、
人事制度の不満を聞いた時は

「そこに、コミュニケーション上の課題がないか?」
を見る視点を持っておくことが
これからは大切になってきます。

制度の不満、として聞いたものでも
見直すべきは、制度ではないかもしれないです。

あなたは、どれだけ多くの視点から
人事制度・組織・社員を
見ることができていますか?

もし、考えたことがない視点があった場合は
これからの、ひとつの伸びしろとして
考えてもらえばと思います。

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