「現場力」を高めるために人事が意識すべき一番重要なポイント

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日本企業は、「現場力」がある、
ということがよく言われます。

「現場力」というのは、簡単に言うなら

様々なアイディアを思いつき、
さらにはそれを実現へとつなげる力が
現場ではたらく社員にあること

という感じでしょうか。

製造に携わっている社員
営業に携わっている社員 等
手と足を動かしている一般の社員が、
知識や技術を持っており
それをしっかり活かしきれている。

そんな会社を評して、
「現場力」がある、と
言われることが多い印象です。

この「現場力」を
企業の基礎であると位置づけ、
強化しよう、と
多くの会社が長年取り組んでいます。

ただ、上手くいっていないケースも
多く聞きます。

その理由のひとつとして挙げられるのが、

「現場力」は、様々な要素が
絡み合ってできあがっていることが多い

ということです。

そのため、ピンポイントで
ここに投資、ということが非常にしにくい。

例えば、製造現場において、
技術力は現場力を支えるもののひとつです。

ですが、だからといって、
技術レベルが高い社員を集めても、
直ちに「現場力の高い部署」として
機能するかというと、難しいでしょう。

なぜかというと、そこには重要な視点が
欠けているからです。

この記事では、そんな、

「現場力」を語る上で
見落とされやすい重要な視点

について、一緒に考えていきたいと思います。

1.現場力の要は、実は「関係性」にある

「現場力」を語る上で見落とされやすい視点。
それは「社員の関係性」です。

技術力や発想力なども、もちろん大事です。

大事なんですけど、もっと大事なのは、
その技術力や発想力を
「発揮出来る場面があるかどうか」
なんですよね。

ちょっと考えてみてください。

自分の技術力や発想力、
またはそれらを含めた長所を
自然と発揮したい

と思える場所は、
どんな場所だと思いますか?

多くの方は

「人間関係がよい」
「アイディアや意見を頭ごなしに否定されない(馬鹿にされない)」
「適切に評価されていると感じられている」

場所を想像したのではないでしょうか。

こうした場所は、
「上司部下を含む、社員間のの関係性が良い場」
とも言えると思います。

「関係性」というのは、
「現場力」を高めるための
重要な要素なんですよね。

2.関係性をマネジメントする力とは?

では、「関係性が良い場」を作るには、
どうしたらいいのでしょうか?

それには、人事や上司が
「関係性をマネジメントする」
という意思を持って、
関わっていくことが必要になります。

関係性をマネジメントする、
というのは、

特定の人同士を無理矢理仲良くさせる……
ということではなくて(笑)

“自然と周囲の人と関わりたくなる”
と社員や部下に感じてもらえる
関わりをしていく、ということです。

言葉にすると、
あたりまえのことのように
感じる人もいるかもしれません。

ただ、実際のところ、この点を
「明確に、毎日の関わりの中で意識できている」
と言えますか。

意識していたとしても、きっと、
どう行動すれば良いのか、
どんな言葉がけをすればいいのか
わからない、という方も
多いのではないでしょうか。

ちなみに、最近急速に普及している
コーチング研修は、

多くの場合、この
「関係性をマネジメントする力」を
養うために実施されています。

3.衛生要因・動機付け要因、どちらにも作用する「関係性」の力

モチベーション理論として有名なものに
「衛生要因・動機付け要因」
というものがあります。

ハースバーグという人が提唱したもので、

職場満足に関する要因には、

これが不十分だと
職場への不満につながるが、
十分であっても満足にはつながらないもの
=衛生要因、と、

不十分であっても不満足にはつながらないが、
十分あると意欲向上につながるもの
=動機付け要因

がある、という理論です。

このうち、

不足すると不満につながりやすい
「衛生要因」とされるのは、
給与や対人関係です。

一方で、

十分あると意欲向上につながる
「動機付け要因」とされるのは、
仕事内容や達成感、そして
承認などが挙げられています。

通常は、

まず不満につながる衛生要因を改善し、
それから意欲向上につながる
動機付け要因への働きかけを
行っていく必要がある、

と言われます。

ですが、お気づきでしょうか。

衛生要因の「対人関係」と
動機付け要因の「承認」は
どちらも関係性の中でもたらされるものです。

つまり、職場において
関係性の質を上げる
マネジメントをすることができれば、

衛生要因を改善しつつ、
動機付け要因にも働きかけることが
できるわけなんですよね。

そういう意味では、
関係性にフォーカスして行動できる、
ということは、

マネジメントにおいて、
非常に重要な点なのではないかと思います。

おわりに

「現場力」を考えるときは、
「=技術力」「=発想力」「=行動力」など
わかりやすくアウトプットが
見えるものが注目されがちです。

ただ、実際には、
現場の力というのは、
アウトプットとして目に見えるものだけで
できているわけではありません。

人間の体に、酸素や栄養素だけではなく
それを媒介とする水や空気が
必要となるように

組織には、技術や発想だけでなく、
それを媒介するコミュニケーションが
必要です。

「現場力」に課題を感じている
経営者の方や、人事の方も多いと思います。

そうした方は、ぜひ、
「関係性」の状態にも注目して
組織を見直してみてはいかがでしょうか。

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