「安定」は幻想? 変化の大きい時代にキャリアを築いていくために必要なこと

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

キャリアを充実させるにはどうしたらいい?
どうやったら収入を上げられる?
より安定した仕事につくには?
もっと人間関係のストレスが少ない職場で働きたい!

多くの場合、「働く」と「生きる」は切り離せないもの。

だからこそ、
「こうであってほしい」「こうありたい」
というのを、私たちはよく思い描きます。

その中で、とりわけよく聞くことのひとつが、
「長く、安定して働きたい」というお話です。

これは、私自身も感じるところがあるものですが、
とはいえ、

「じゃあ何をどうすれば、安定して働けるのか?」

というと、答えられない人も
多いのではないかと感じます。

というわけで、
今回は「安定して長く働く」ということを、
一緒に考えていきたいと思います。

1.そもそも「安定して働ける」時代や場所は少ない

実は最近、歴史上の労働観・労働形態の変遷や、
現代の別の場所での労働形態・収入形態に
関する本をいくつか読んでいました。

そうして、いろんな時代・場所の労働形態や、
労働観に触れて私が感じたのが、

「そもそも、安定して働ける時代・場所というのは少ないんだな」

ということです。

現在の世界情勢を見て感じている方も
いらっしゃると思いますが、

例えば国同士の関係が悪化すれば、
経済活動の中で重視されるポイントが変化し、
その影響で、推奨される雇用形態や、
重用されるスキルも変化しますよね。

他の出来事でも同様で
社会環境の変化により、労働環境が変化し、
労働形態も変化します。

これまで、世界には「安定している」という状況が
そもそも多くありませんでしたから、

多くの時代・場所では、

「ひとつの仕事を長く続ける」よりも
「職を転々とする」「仕事を転々とする」の方が
一般的な状況である、

ということが多かったようです。

だとすれば、

日本でかつて
「大学を出て、大手企業に就職すれば安泰」
みたいな話が信じられていたことの方が、
かなり特殊な状況だった

といえるのでは、と思います。

2.「変化の大きい社会」で働く人々が重視していること

では、安定していない、
変化の大きい社会で働く人々は、
何を重視して働いているのでしょうか?

それは、多くの場合、以下の2つであるようです。

1)環境に合わせて、自らも柔軟に変化できること
2)人間関係・コミュニティ・ネットワークを維持すること

1)環境に合わせて、自らも柔軟に変化できること

変化の大きい社会では、
「食えなくなったら、仕事を変える」が基本。

経験の有無や、向いているかどうかに関わらず、
“今”必要な収入を確保できるかどうか、
を軸に、どんどん仕事を変えていきます。

私たちは、
「これまでの経験を生かしたい」と思うからこそ、
つい選択肢の範囲を
狭く限定して考えてしまうところが
あると思います。

それはもちろん悪いことではないのですが、
それで失っている可能性も
多くあるのかもしれないな、と感じました。

2)人間関係・コミュニティ・ネットワークを維持すること

そうなると気になるのが、
経験がある・評価されているわけでもないのに、
なぜそんなにもポンポンと
仕事を変えていけるのか……
ということです。

これはなぜかというと、
多くの場合「仕事は紹介によって決まる」から。

そのため、変化の大きな社会では、
知識やスキルを身につけることよりも
「人間関係・コミュニティ・ネットワークの維持」
にそれなりに注意を払っている
傾向があるように感じました。

これ、実は私自身も実感のあるところで、
コーチングがあまり知られていなかったころ、
それでもお申込みをいただけていたのは、
周囲の人をたどってのご紹介が多かったんです。

また、それ以外でも、
副業がまだ一般的でなかったころに、
副業からスタートして独立・転職した方々
(これはコーチングに限らず、です)からも

最初は知り合いを経由してのご紹介だった、
という話を多く聞きました。

3.スキル・知識の習得だけを目指すケースは明暗が分かれる

一方で、明暗が分かれるケースが
「スキル・知識の習得を目指す」方向で
キャリアを構築しようとした場合です。

スキル・知識の習得で
キャリアアップしているケースは、
どんな社会でもないわけではないです。

が、それはトップレベルで
習得できた層に限られる……
ということも非常に多いように思います。

実際のところ、今の日本でも、
素人が「ちょっと身につけました」レベルだと

あっという間に
「基礎的な素養の範囲」に組み込まれて

スキルや知識を持っているだけでは
仕事につながらなくなります。

あなたの身の回りでも、
当初は「持っている」というだけで
ありがたく思われていたのに、

今や持っているだけでは
そこまで評価されなくなった……

という資格があるのではないでしょうか。

スキル・知識「だけ」を極めても、
実はキャリア上の選択肢って
そんなに広がらないのですよね。

4.どんな状態なら「安定している」と言えるのか

さて、ここまでの内容から
考えてみたいのは、

「そもそも、どんな状態なら“安定している”と言えるのか」

ということです。

もし可能であれば、
ご自身の考えを一度書き出してみてください。

・ひとつの企業に長く勤務できたら
・転職や、ジョブチェンジの際に困らなかったら
・いつでも独立起業できる自分でいられたら
・ずっと好きな仕事ができたら
・生活できる収入が常にあったら
・家族との時間を十分に確保でき、こころ穏やかにいることができたら……

これらを含め、あなたが書き出した内容も、
どれも正解だと思います。

人が「安定している」と感じられる要因は様々です。

ただ、ここで確認しておきたいのは、
自分がそうした要素のうち、
どれをより大事に感じているか、
ということです。

今すぐ、はっきりと答えられますか?

きっと多くの方は
答えられないのではないでしょうか。

なぜなら、どれかひとつを選ぶということは
他のものを諦めるということでもある、
と、無意識にも感じているからです。

例えば、

「安定=ひとつの企業に長く勤務できること」

だと考えている場合は、
その中で収入が上がったり、
下がったりすることについては、
許容する必要があるかもしれません。
(今までの日本企業は、こうしたケースが多かったですよね)

一方で、

「安定=生活できる収入が常にあったら」

の場合は、
あなたが置かれた状況によっては、
好きな仕事をする、ということを
諦めざるをえない選択かもしれない。

「安定して長く働く」にも、
実はいろんな切り口があり、
いろんな組み立て方があります。

そして、「今」選べるものと、
それを選ぶことによって
優先順位を下げる必要があるものがある。

変化の大きい時代においては、

そうした決断を人生の必要なタイミングで
繰り返していくことができる
柔軟性こそが、

「いつでも自分自身の意思で、
 自分にとって必要な選択ができている」

という意味で、むしろ安定している

と言えるのかもしれないな、と私は感じます。

今ちょうど、キャリアを考え直す
タイミングにある方は、

ぜひ

「自分は、どんな状態なら“安定している”と思えるのか?」

ということも、
考えてみていただければと思います。

一人では難しいな、と感じている方は、
講座やセッションでお待ちしていますね。

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

自分の価値を上げながら、会社にもより貢献していきたい人事パーソンのための「関係性マネジメント」7日間メール講座

人事って結局何が出来る人?
知識・スキルだけで勝負しない、
今だからこそ築けるキャリアを目指そう。

「関係性マネジメント」7日間メール講座

は、

自分の価値も上げながら
会社にも貢献していきたい

人事パーソンのための無料メール講座です。

<こんなことを知ることができます>

・これからもっと成長していくための「伸びしろチェックシート」プレゼント
・VUCA時代でも周囲に振り回されずに充実したキャリアを築くためのポイント
・より確実に成果を上げ、実績を積んでいくために必要なこと
・「身の回りの人間関係をちょっと良くする」よりも一段深いコミュニケーション力の使い方 etc.


もっと見る

SNSでもご購読できます。

コメントを残す

*