人事担当者の方へ。「1on1が苦手な管理職」に必要なのは○○○○の支援

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近年多くの会社で導入されている1on1。

だからこそ、人事担当者の方が
気にし始めているのが
「1on1が苦手な管理職」
の存在ではと思います。

「1on1って、そもそも何を話せばいいの?」
「やってるけど、手応えがない」

という方から、

「ご本人は上手くやっていると
 思っているようだけど
 部下からはどうも評判が悪い」

というケースまで。
本当にいろんなパターンがありますよね……

そんな中でも、今回は
「1on1で話を”聞く”のがストレス」
というケースについて、取り上げたいと思います。

1.「話を聞くのが苦痛」

「1on1で話を“聞く”のがストレス」という方は
意外と多くいらっしゃるように感じます。

お聞きしていると
事前の研修などで

「相手を否定しないようにしよう」
「共感的に聞こう」
「褒めよう」

などと習ったものの
実際の1on1の場になると

相手を否定しない、とか
共感的に聞く、とか
褒める、とか以前に

「そもそも、積極的に話をしてくれない」

というケースも多いからです。

これは、私自身も経験がある話で
どれだけ「習ったことを意識しよう」と
自分自身では思っていても
そこまでたどり着けない、ということって
思いのほか、多いものです。

そんな場面に遭遇すると

「意識するべきことが、全然できていない」
「なんだか、自分ばっかり話してしまった……」

と感じ、不完全燃焼を感じることになります。

そして、場合によっては
上司の側が1on1に抵抗感を持ってしまう
ということになるわけです。

2.無理にスキルを駆使しなくていい

こうした
「そもそも部下が話をしてくれない」
という場面で、
私自身はどうしているかというと、

そもそもの「習ったスキル」を
いったん忘れることにしています。

「相手を否定しないようにしなければ」
「共感的に聞かなければ」
「褒めなければ」

と自分自身をがんじがらめにしてしまうと
心の余裕が少なくなって
相手の話に集中できなくなってしまうからです。

1on1で、単なる仕事の打ち合わせ、
とは別の話をしようと思うと
今までとは、別の観点から
相手に興味を持つことが必須になります。

だからこそ、相手の話を掘り下げたり
広げたりするためにも
相手の話を集中して聞くことが必要。

私の場合は、心の余裕がないと
すぐに集中力が途切れてしまうんです。

だから、中途半端にスキルを使おうとするよりも
相手の話に集中することを優先しています。

「話を聞きたい」と思えること

「こういうところを頑張ってるんだな」
と自然に気づき、伝えたいと思えること

「わ、わかるー!!」など、
心が動いたポイントを自分でキャッチできること

そして、そのことを
嫌味なく、自然に伝えられること。

もし、1on1で“聞く”ということが
しんどくなってきた、
という方がいらっしゃったら

無理にスキルを使うよりも
もしかしたらこうした

「部下の力になりたい」心の状態

をキープできるよう意識することが、
必要なのかもしれません。

3.そもそも「聞いてもらう経験」が不足しているケースも

では、人事として

管理職の方が
「部下の力になりたい」と
思える心の状態になる

よう支援するには、
どうしたらいいのでしょうか。

これは、人によって異なる部分ではありますが
一つの視点として

「自分の話を聞いてもらう」ことを
 どれだけ経験しているか

ということは、意識してみても
いいかもしれません。

今はまだ

「上司に1on1をしてもらった経験はないけれども
 部下の1on1をしなければいけない」

という人が多く

一方的に“聞き役”を求められている
人が多いのが実情ではと思います。

すなわち

「自分は話を聞いてもらってこなかったのに
 部下の話は聞かなければならない」

と感じている人が多い可能性がある。

ご自身を振り返ってみて
いかがでしょうか?

話を十分に聞いてもらえていない、
というタイミングでは
人の話を聞く気になれない……

という方もいらっしゃるのではないでしょうか。

1on1で“聞く”がうまくいかない、
という時、人事としては
「聴き方」の研修などを
アレンジしがちだと思いますが

実は、足りないのは「聴き方」ではなく
「自分自身の話を聞いてもらうこと」

=「話す機会」を作ることの支援

なのかもしれません。

おわりに

今や、多くの人が
コーチングを学んでいる
コーチングに触れたことがある時代に
突入しつつあります。

額面通りの言葉・ふるまいを
額面通りに行ったら、

高確率で
「あ、習ったことをやってるだけだな……」
とバレます。

そして、バレた瞬間から
その間柄での
コミュニケーションの質は下がります。

だからこそ、「1on1が苦手」という
管理職の方がいたら

スキルではない観点から
どう支援ができそうか?

も考る必要がある。

1on1が苦手な管理職の方に対して、
今、どのような支援をしていますか?

もし、スキルに偏った
支援となっているようであれば

別の方向からの支援ができないか?
も考えてみてくださいね。

組織におけるコミュニケーションの
質を高めるために必要なのは
コミュニケーション・スキルだけではないのです。

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