コーチング研修を導入したいけれど、イマイチ効果が出るかわからない。
あるいは、研修をしているけれど、効果が上がっている気がしない……
そう感じている経営者・人事の方、きっといらっしゃるのではないでしょうか。
コーチング研修や、コーチングをベースにした1on1は、はっきりと効果が出るまでに時間がかかったり、何をもって「効果があった」とみなすかが曖昧だったりすることも多いです。
そのため、導入や、継続実施にあたり、こうしたモヤモヤを抱えている人事の方も、多いように感じます。
私はこれまで、人事として20年近く、そしてコーチとしても10年近く、社内外のコーチングの導入状況の移り変わりと接して来ました。
今回は、これまで私が見てきたことをもとに、コーチング研修を導入・継続実施するにあたって、押さえておく必要があるな、と感じている3つのポイントをご紹介したいと思います。
ポイント1.「コーチング」の内容は変化し続けている
1つ目のポイントであり、かつ、おそらく一番重要なポイントは、「コーチング」と呼び表される内容は変化し続けている、ということです。
コーチングの考え方や、コーチングにおいて大事にされること、求められる技術は、実は年々変化しています。
と同時に、コーチング研修で主眼となる内容も、この20年で大きく変化してきました。
あなたのコーチングの知識は、5年以上前のものではありませんか?
あるいは、あなたの会社で実施しているコーチング研修、5年以上、同じ内容ではありませんか?
もしそうなら、あなたの認識している「コーチング」は、今の「コーチング」とは、かなりズレたものになっているかもしれません。
コーチングの普及とともに、コーチング研修として提供される内容の水準も上がっています。
心当たりがある方は、コーチングを学び直したり、あらためて研修の情報収集をしてみてはいかがでしょうか。
ポイント2.何を以て「成果が出た」と判断するかを明確にしておく
2つ目のポイントは、何を以て「成果が出た」といえるか、を明確にしておくことです。
きっと、多くの場合、コーチング研修を導入する際には、一定の目的やゴールを設定していたものと思います。
この目的やゴールを、何年もそのままにしていないでしょうか?
コーチングの技術が社内に普及することで、社員の方が実現できることは増えますし、コミットできる範囲も広がります。
にもかかわらず、コーチング研修の目的やゴールが、当初導入した際のままになっていると、惰性で研修を続けている状態になってしまいます。
せっかく教育投資をするのに、それはとてももったいないことです。
また、当初の目的やゴールがそのままの状態、ということは、経営者・人事として、社員の成長とこれからの伸びしろを、具体的に把握できていないということでもあります。
コーチング研修をこれから導入したい方は、何を以て「成果が出た」と判断するか、を最初に明確にしておき、そのゴールを達成したら、目的やゴールを見直す、としておくと、良いかもしれません。
また、当初の目的やゴールを既に達成している、ゴールが曖昧になっている、という場合は、あらためて目的やゴールを明確化することで、新たな研修の意義が見つかるかもしれないですね。
目的・ゴール設定の明確化については、きちんとした研修会社なら、担当者が、コーチングの専門的な見地から、相談に乗ってくれると思います。
ポイント3.社員を継続支援するリソースを確保する必要がある
3つ目のポイントは、社員を継続支援するためのリソースを確保し続ける必要がある、ということです。
コーチングを社内に根付かせるには、それなりの期間、社員に日々働きかける必要があります。
一定規模以上の組織の場合は、社員全員に、一気にはコーチングは定着しません。
まず管理職の第一世代を研修で育て、その第一世代が次の世代を育てるのにコーチングを活用し、コーチングも活用された上で育てられた第二世代が、またその次の世代を育てる……
管理職三世代を経て、やっとコーチングが現場マネジメントに活かされるようになってきている、という会社の話も聞きます。
つまり、その期間を、継続的に支援していくための人的リソース、研修リソースが必要です。
人事担当社が、コーチングが浸透する過程に泥臭く付き合っていけるか。
あるいは、それだけの期間、外部からの継続支援を得られるか。
コーチングが浸透することで得られる未来に対して、どこまで真剣になれるか、経営全体の観点から見ていく必要があると思います。
まとめ
一般に、研修を導入する場合は、ある程度長期的な視点で費用対効果が測られるものと思います。
工業技術系の研修や学習については、きっと技術革新のスピードや社会の変化にも注目して、研修が設計・選定されていることでしょう。
ですが、コーチングに対して、そこまで注目して導入しているケースは、まだまだ少ないと感じます。
コーチングも日々進化していますし、組織運営上求められるコミュニケーション力のレベルも、年々上がっています。
もし、
コーチング研修に興味があるが導入にいたっていない
あるいはコーチング研修にマンネリを感じている……
という経営者・人事の方がいらっしゃいましたら、今回ご紹介したようなポイントも踏まえて、長期的な視点から、コーチング研修を捉え直してみてはいかがでしょうか。
トラストコーチングでもコーチング研修をご提供しています。
導入時の、目標・ゴール設定検討にあたってのご相談もお受けしておりますので、ぜひお気軽にお問い合わせくださいませ。
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