「主体的に仕事をしてほしい」
「自律型人材であってほしい」
というのは、経営者や人事責任者が
よく語っている言葉です。
実際に、このように
上司から言われた経験がある方も
いらっしゃるんじゃないでしょうか?
「主体的」というのは
どういう意味かというと
辞書では
自分の意志・判断に基づいて行動するさま。
Weblio国語辞典 「主体的」より
と説明されています。
これを読むと、「そうだよね」と
思う人もいると思うのですが
とはいえ、
具体的に何が出来れば
「主体的」といえるのか?
と問われると
即答出来ない方も
いらっしゃるんじゃないでしょうか。
自分では、主体的に動いているつもりでも
上司からは「もっと主体的に仕事をして」
と言われてしまったり。
逆に、自分では、主体的だと思っていなくても
「主体的に行動しているね」と言われたり。
私は、どちらも経験がありますが
こういうことがあると、
なんともモヤッとしますよね。笑
この記事では、そんな
「主体的に働く、って結局なんなの?」
と思っている人事の方が
考えてみるとよい3つのポイントを
共有したいと思います。
ちなみに、人事担当者の場合
「部下が主体的に動いてくれない……」と
職場から相談を受けることも多いです。
なので、相談があった際に
質の高い対応ができるようになるためにも
一度深く考えておくことは
非常にプラスになると思います。
ポイント1:何ができれば「主体的に行動した」といえるのか?
まず最初のポイントは
先に挙げたそのまんまですが、
何ができれば「主体的に行動した」といえるのか?
です。
「主体的」の言葉の意味は
上に挙げた通り
「自分の意志・判断に基づいて行動するさま」
ですが、
この言葉を、より明確に
定義してみると、
どんな言葉になるでしょうか。
例えば、会社の仕事の場合
自分の意思・判断に基づいて
行動しようとしても
当然ながら、
自分の担当範囲外のことや
支出が伴うことについては
勝手にはできないものです。
イチ担当として仕事をしている方の場合は
・自分の担当業務について
年間スケジュールを作成し
それに基づいて業務を進める
・自分の業務について
効率化出来そうな部分があれば
提案をまとめて上司に相談する
ということも、
十分、主体的に働いている範囲に入ると
私は思います。
人事であれば
・自ら、定期的に厚生労働省の情報を確認して
法改正情報を遅滞なく把握する
なんていうのも、
該当すると思います^^
人事分野は、
(ご自身ではそう思っていなくても)
勉強家な人が多いと感じますし
ということは、
自分なりに、主体的に行動している方も
多いと思いますので
まずは、自分の行動を振り返って
「主体的に行動出来ている範囲」から
考えてみるのも良いかもしれないですね。
ここを明確にしておくことで
自分が目指す行動がはっきり、
すっきりします。
達成出来ていることも
自分でわかりますので、
自己肯定感も上がっていくでしょう。
ポイント2:周囲の人は、何ができれば「主体的に行動した」と言える、と考えているのか?
考えておきたい2つ目のポイントは
周囲の人は、何ができれば
「主体的に行動した」と言える
と考えているのか?
です。
特に上司の考えは
確認しておいた方がいいかもしれません。
なぜかというと、多くの人は
「自分の考え方」というフィルターを通して
相手を見るから。
あなた自身が
「これができれば主体的に仕事をしている」
と考えている、それは
上司の考え方とは異なるかもしれないからです。
一般に、上司は、
本人が認識している範囲の
主体的な行動よりも
一段広い範囲での
主体的な行動を
期待していることが多いです。
その差分は、
あなたがこれから身につけられる
伸びしろでもありますから
早い段階で確認しておくと、
きっとこれから
より速く成長できるようになるのではと思います。
また、人事としては、
経営陣が、どんな行動を
「主体的に行動している」と判断するのかも
気になるところですね。
他の部署にも影響する部分ですから。
ポイント3:主体的に行動するために誰との関係性を見直す必要がある?
3つ目のポイントはこれ。
主体的に行動するために
誰との関係性を見直す必要がある?
です。
最も見落としやすく
また、あいまいなまま放置しやすい
ポイントでもあります。
主体的に行動する
=自分の意志・判断に基づいて行動する、
って多くの場合、
主体的に人と関わっていくことが
必要なんですよ。
仕事って、一人で完結するものは
すごく少ないですからね。
なので、主体的に行動しよう、とすると
どうしても
誰かに相談したり
誰かに提案したり
誰かに説明したり
する必要が出てきます。
なので、その「誰か」との
関係性の状態が良くないと
無意識に、その人との
コミュニケーションを避けようとしてしまい
主体的に何かしよう、と思っても
思っただけで終わってしまうか
あるいは、相談しないまま進めて
「勝手なことしやがって!!!」
みたいなことになってしまう。
やる気はあるし
主体的に行動しようとも思っているのに
実際の行動にまで至らなかったり
イマイチ空回ってしまう、
という方は、
ここを見直す必要があるかもしれません。
会社全体で
「主体的に行動する人を増やしたい」
という場合は、
根本原因が、人間関係にある場合も
多々ありますので、
この視点を持っておくことは
人事としてとても大事です。
主体的に働くのが大事だということはみんなわかっている
ここまで
「主体的に行動する」とは?
ということについて考えてきました。
が、一番意識しておく必要があるのは
ほとんどの場合
「主体的に動くのが大事だということは
みんなわかっている」
ということなんじゃないかと
私は思っています。
主体的に動くのが大事、なんて
ずっと前から、ビジネス書やらなんやらで
さんざん言われていることです。
そう、情報発信している
経営陣だって多いわけです。
だからほとんどの場合、
大事だって、みんなわかってるんですよ。
それでも
「出来ていない」
「もっと出来るようになるべき」
と言われている状態なら
そこには、ただ
「大事だ」と伝えるだけでは
解決しない何かがあるということです。
この記事で共有している3つのポイント
Q1. 何ができれば「主体的に行動した」といえるのか?
Q2. 周囲の人は、何ができれば「主体的に行動した」と言える、と考えているのか?
Q3. 主体的に行動するために誰との関係性を見直す必要がある?
は、その「何か」を考えるためのヒントです。
「自分が、もっと主体的に行動できるようになりたい」
「社員や部下に、もっと主体的に行動出来るようになってほしい」
とお感じになっている方は
ぜひ一度、この3つのポイントを
丁寧に、掘り下げてみてください。
きっと、自社の新たな一面が
見えてくるはずです。
自力で掘り下げるのに
限界をお感じになった場合は
継続セッションを通じて
サポートさせていただきますので
ご遠慮なくご連絡くださいね。